私が現在どっぷり漬かっている製薬業界ですが、これまで働いてきたIT、金融業界はもちろん、特にB2Bマーケティングの世界は2025年に入りさらに進化を遂げています。かつては展示会や営業訪問が主流だったこの領域も、今ではAI、データ分析、動画、コミュニティといったテクノロジーが中心に。今回は、海外の最新事例を交えながら、今注目すべきマーケティングテクノロジーとそのユースケースをわかりやすくご紹介します!
1. AIによるハイパーパーソナライゼーション
2025年のB2Bマーケティングで最も注目されているのが、AIを活用した「ハイパーパーソナライゼーション」です。従来の「業界別」「役職別」といったセグメントを超え、個々の購買履歴、閲覧傾向、興味関心に基づいて、リアルタイムで最適なコンテンツを届ける技術が進化しています。例えば、
- Salesforceは、AIを活用して営業メールの内容を自動生成。相手の業界ニュースや過去のやり取りを踏まえた「今、響く」メッセージを送信。
- HubSpotでは、ウェブサイト訪問者の行動履歴に応じて、CTA(Call to Action)やおすすめ記事を動的に変更。
このような技術により、B2Bでも「まるで自分のために作られた」ような体験が可能になっています2。
2. 動画×B2B:短尺・パーソナルが鍵
B2Cではすでに主流となっている動画マーケティングですが、2025年はB2Bでも急速に浸透中。特に「短尺」「パーソナライズ」「人間味」がキーワードです。例えば、
- Wasabi Technologiesでは、顧客ごとにカスタマイズした30秒の動画メッセージを営業担当が送信。開封率と返信率が大幅に向上。
- LinkedInでは、B2Bインフルエンサーによる「TikTok風リール動画」が人気。製品紹介や業界トレンドを軽快に伝えるスタイルが支持されています。
動画は「人間らしさ」を伝える最強ツール。B2Bでも感情に訴えるマーケティングが求められています。
3. データプライバシーとファーストパーティデータの活用
GDPRやCCPAなどの規制強化により、2025年は「ファーストパーティデータ」の重要性がさらに高まっています。つまり、自社で直接収集したデータをいかに安全に、かつ効果的に活用するかが鍵。例えば、
- Adobe Experience Platformでは、顧客の同意を得た上で行動データを統合し、パーソナライズされた体験を提供。
- SAPでは、B2B顧客の購買履歴とサポート履歴を統合し、営業活動の優先順位をAIが提案。
データの「質」と「信頼性」が、マーケティング成果を左右する時代です。
4. 自動化とワークフロー最適化
マーケティング業務の効率化も、2025年の重要テーマ。AIによる自動化は、単なる作業の代替ではなく「戦略的な時間の創出」に貢献しています。例えば、
- Marketo Engageでは、リードスコアリングからメール配信、SNS投稿までを一括自動化。マーケターは戦略設計に集中。
- Outreach.ioでは、営業活動の進捗をAIが分析し、次に取るべきアクションを提案。
「人間がやるべきこと」に集中できる環境づくりが、成果を生む鍵です3。
5. コミュニティマーケティングの再評価
2025年は「つながり」が価値になる時代。B2Bでも、顧客同士が交流できるコミュニティの構築が注目されています。例えば、
- Slackでは、業界別のユーザーグループを運営。製品の使い方だけでなく、業界課題の共有が活発。
- Notionでは、ユーザーがテンプレートを共有するコミュニティが成長。製品の価値がユーザー同士の交流で広がっています。
B2Bでも「ファンづくり」が重要。製品を超えた関係性が、長期的なロイヤルティを生みます。
6. マーケティング×セールスの融合
マーケティングとセールスの連携は、もはや「理想」ではなく「必須」。2025年は、両部門が同じデータを見て、同じ顧客体験を設計する時代です。例えば、
- Gong.ioでは、営業の通話内容をAIが分析し、マーケティング部門にフィードバック。顧客の「本音」がコンテンツ制作に活かされる。
- ZoomInfoでは、マーケティングが生成したリードの質を営業が評価し、AIが次回のキャンペーンに反映。
「分断」から「融合」へ。部門を超えた連携が、成果を最大化します。
2025年のB2Bマーケティングは、テクノロジーの進化とともに、これまで以上に人によるテクノロジーの活用と顧客との課題に寄り添った適切なコミュニケーションが、ビジネスの成否を分けます。AIや自動化で効率化しつつ、動画やコミュニティで将来のお客様の購買行動を促す感情に訴える。データを活用しながら、信頼を築く。
つまり、テクノロジーは「人間らしいマーケティング」を支える道具。これからのB2Bは、数字だけでなく「共感」や「つながり」が成果を左右する時代になってきていると感じております。