
どうも。Media50s管理人です。今日は、OpenAIによるAI金融アプリ「Roi」の買収というニュースを目にし。AIが金融業界をはじめとする産業構造をどう変えていくのか、そして私たちマーケターがこの変化の中でどう立ち回るべきかについてざっくり考察してみたいと思いまして。ざっくりなんで、またじっくり考えますが、結構インパクトあるニュースだなぁと。
◇OpenAIによるRoi買収が示す未来の金融像
2025年10月、OpenAIがニューヨーク発のAI金融アプリ「Roi」を買収しました。Roiは、株式、暗号資産、DeFi、不動産、NFTなど多様な金融資産を一元管理し、AIによるパーソナライズされた投資支援を提供するアプリでした。この買収は、OpenAIが進める「パーソナライゼーション×ライフマネジメント」戦略の一環であり、ChatGPTを単なる汎用AIから、より専門性の高い「デジタル執事」へと進化させる布石といえるでしょう。
Roiの特徴は、ユーザーの職業や性格に応じて、AIが投資アドバイスの語り口や内容を変える点にありました。たとえば、Gen-Z向けには「煽り口調」でポートフォリオの状況を伝えるなど、まるで人間のようなコミュニケーションを実現していました。
このような技術がOpenAIに実装されることで、金融分野におけるAIの活用は一気に加速することが予想されます。
◇日本におけるロボアドバイザーの進化と人材の再配置
日本でもすでに、私もお世話になっている(笑)ウェルスナビやTHEO、FOLIOなどのロボアドバイザーが登場し、個人資産の運用をAIが担う時代が皆様もご存じの通りすでに始まっています。企業向けにはMoneytreeやZaimが経費管理や資産分析を支援し、国レベルでは財務省がAIによる予算分析を試験導入するなど、AIの浸透は広範囲に及びます。
この流れの中で、従来のファンドマネージャーやアナリストの役割は大きく変わり、レイオフや再配置が進んでいます。私自身、かつて投資運用会社で資産運用ロボットのUI設計に携わった経験がありますが、そのビジネスは買収され、消えてしまいました。そして私自身も合わせてその会社から消えました。まさに、技術革新の波に飲まれた一例です。(笑)
◇金融×AI×マーケティングの融合がもたらす覇権構造
OpenAIがRoiを買収した背景には、金融分野でのマネタイズ強化があります。ChatGPTがユーザーの資産状況を把握し、適切な投資アドバイスを提供するようになれば、サブスクリプションモデルや取引手数料など新たな収益源が生まれます。
さらに、OpenAIはPulse(パーソナライズニュース)やInstant Checkout(アプリ内決済)など、消費者向けサービスを次々と展開しており、TikTokのトランプ政権主導による買収の動きともシンクロするように、米国と米国企業による金融、ソーシャルメディア、マーケティング、営業支援を統合した「AI覇権構造」が形成されつつありますと私は戦々恐々としています。どうするんだジャパンとジャパニーズ企業。この動きに伍していかないと、失われた30年どころの騒ぎではないと。。。と、この記事を書きながら・・・なんかNVIDIAと富士通、NEC?かなんかが動きありましたね。また別途書きます。頑張れ日本企業!
この構造は、関税の影響を受ける製造業や、私が所属する製薬業界にも間違いなく波及することでしょう。わかりやすいところで、例えば医薬品の価格設定や流通最適化、営業支援にAIが導入されれば(もうされている)、従来の業務プロセスは根本から変わります。
◇マーケターがとるべき3つの指針
ということで。このような変化の中で、私たちマーケターは何をすべきでしょうか。以下に、今後の指針を3つ提案します。
①「AIリテラシー」を武器にする
AIの仕組みや限界を理解し、どの業務にどう活用できるかを見極める力が求められます。単なるツールとして使うのではなく、戦略設計の段階からAIを組み込む視点が必要です。
②「パーソナライゼーション」を極める
Roiのように、ユーザーの性格や文脈に応じたコミュニケーションが可能になる時代です。マーケティングも「誰に、どんな語り口で、どんなタイミングで届けるか」がますます重要になります。
③「産業横断型の視点」を持つ
金融、製薬、広告、教育など、業界を超えてAIが再構築を進めています。自分の業界だけでなく、他業界の動向をキャッチアップし、応用できる視点を持つことが、次のキャリアの鍵になります。
◇50代マーケターとしての覚悟と希望
私は50代になり、若い頃以上にアンテナを張り、次なるアクションを考える日々を、本意なのか不本意なのか(笑)送っています(50になったらFire!とか思ってたので日々忙しくなるのばかりでおかしいなぁ・・・)。
AIによる産業再構築は、恐れるべきものではなく、毎度書いておりますが、むしろ「再挑戦の機会」。
Media50では、こうした変化を共有し、ミッドキャリア~終盤の仲間たちが仕事や人生を再設計するヒントを微力ながら届けていきたいと思っています。
AIがもたらす未来は、私たちの経験と知恵を活かす場でもあるのです。ではまた。